情景

おねしょをしたから・・・・・


高校生にもなって朝がこんなに屈辱的なことはない。
ハッとして目を覚ますこともあればまどろみからゆっくりと目が覚めることもある。
どっちにしても結果は同じだ。
パジャマのズボンはビショビショ。
布団には大きな染みが出来、特にお尻の下から股間に掛けての部分はシーツの下の布団までぐしょぐしょで模様が透けて見える。
おねしょが治らない。
母親はオムツを勧めて来たが、毎日するならともかくも、毎日のように続くこともあれば一ヶ月ぶりのこともある。
そんなおねしょの為に毎日オムツを当てるのはもっと屈辱的でイヤだった。
同じような理由でおねしょシーツも断った。
母親は文句も言わず、その判断を飲んだ。
その代わり、汚した始末は自分ですることにしたがこの片付けもなかなかに惨めなものだった。
なるべく家族が部屋から出て来る前に済ませたいと焦るから、逆にモタモタしてしまってまだ吸い込まれきっていない己の排泄物を床にぶちまけたこともあるし、汚れたパジャマを履いたまま洗い場まで行けば水たまりが床に続くし、脱げば下半身丸出しの情けない姿。
慌てて入る風呂は十分に温まっていないし、夏は臭いがキツい。
布団だって丸洗いできるわけじゃない。
天気が悪ければうすら湿ったまま。

高校2年になった彼、ショウタは受験勉強を理由に一人暮らしを申し出た。
大学が決まってから慌てて物件を探しても競争率が高く探すのは困難だろう、と親には言った。
様々な条件はついたが、どうにか一人暮らしは認めてもらえた。

ショウタが一人暮らしを望んだのはもちろん勉強が理由ではない。
一つは、誰にも気兼ねなくおねしょをし、その後片付けをしたかったから。
そしてもう一つは・・・・・

ーーーーシリアルキラーの特徴に、夜尿が治らないーーーーー

という文献を見たからだ。
自分がシリアルキラーかどうかは判らない。
だが、こんな屈辱的なことを誰かも味わうべきだとは思い始めていた。
例えば、弛緩した肢体はみっともなく排泄物を漏らすという。
自分に殺人が出来るとは思わないが、自分より弱いものをどうにかすることは出来るんじゃないか、という妄想が頭の中に生まれ、それからはその妄想が止まらなくなった。
勉強をしていても何もしていても、誰かがみっともなくお漏らしをしてしまうところ。
おねしょでお尻をぐっしょりと濡らしてしまうところ。
それを目撃してしまう自分。
そんな映像が脳内を占めて行く。

自分はいつか誰かを殺してしまうかもしれない。
本当にシリアルキラーかもしれない。
そう思い始めていた。


目を覚ますとお尻がぐっしょり濡れていた。
幸いその日は日曜日だったから、ショウタは片付けを慌てることはなかった。
濡れたパンツをお尻から引き剥がしシャワーで自分の体と汚れたものを濯ぎ、洗濯機にあとは任せ、布団の処理をする。
参考書を持って朝食をコンビニで買い、公園のベンチで朝食をとりながら勉強する。
一口頬張るごとに暗記が進む。
そんなイメージだ。
ふと気付くと目の前に幼い女の子がいた。
幼稚園の年長か、あるいは小学校の一年生くらいか・・・・
女の子はショウタの顔をじっと見つめていた。


どうしてそうなったのかは覚えていない。
誰かに説明しろと言われても困難なことだが、我に帰るとショウタは一人暮らしの自分のマンションとは名ばかりの小さな築年数の古い部屋の中にいて、目の前では女の子が足を広げ足元に水たまりを作って震えていた。
・・・・・お漏らしだ・・・・・・
ショウタの喉がゴクリと鳴った。
待ちに待った。
頭の中に描いていた他人のお漏らしだ・・・・・

しかし、実際に粗相をされてしまうと頭の中の妄想より、片付けなくては、というスイッチが入ってしまう。
急いでお湯を沸かし、少女の体を洗い、床を拭き・・・・・
気付くと少女は座布団の上でショウタから借りたTシャツに体を包み、丸くなって寝ていた。
その寝息を耳にしているうちにショウタも眠気に襲われ、すぐ隣に横たわった。


お尻が冷たい・・・・・・
ショウタは暗い意識の中、ぼんやりと思う。
どこかですすり泣く声がした。
そうだ、他人がいるんだ!
ショウタが慌てて目を覚ますと隣では座布団にうずくまり泣いている女の子がいた。
そのお尻の下には丸い染みが出来ている。
ショウタの胸がどきりと鳴った。
女の子の手を取るとお風呂場に行き、一緒に体を洗った。
もうどうにかなってしまいそうだった。
女の子は、それから度々ショウタの家に来た。
そして、時々おしっこの失敗をして帰って行った。
彼女が帰った後、一人取り残された部屋でショウタは自分はいつか彼女を殺してしまうのだろうか、とぼんやり思った。


今日も女の子が来ていて、二人は知らぬ間に眠りについていた。
ショウタに昼寝の習慣はないのだが、彼女が寝ると自分も眠くなるのだ。
そしていつものように少しして目を覚ますと、部屋の中に誰かがいた。
自分の部屋では有り得ない、少し年上の女性が微笑みながら自分を見下ろしている。
ショウタは、慌てて体を起こすと同時に、
(おねしょは?)
と身を硬くした。
幸い、その日はしていなかった。
女性は女の子の手を繋いでいた。
女の子のスカートの裾にはおねしょの印がある。
「この子の母です」
と、女性は名乗った。
「勝手に上がりこんじゃってごめんなさいね?うちの子がよくお邪魔してると聞いたものですから・・・・・・
しかも・・・・」
そう言うと、女の子のスカートを捲り上げ、膝に乗せると濡れた下着の上から叩き始めた。
「よく粗相をしているとか?
そうなんでしょ?」
パン!
パンパン!
ぴしゃん!
容赦ない平手雨ちを受け、女の子は返事をすることも出来ずにひたすら声を上げた。
「いつかお詫びにと思っていたんですよ?」
言いながらも平手打ちは止まらない。
ショウタは自分の頬が熱くなるのを感じた。
気のせいか太ももの間もじんわり熱い・・・・・

「あ!あ!ああ!」

女の子は声を更に上げると母親の膝の上におしっこを漏らし始めた。
母親の手はそれでも緩まない。
ようやく許され、真っ赤になったお尻を晒され、しくしく泣く女の子を目の前にして、ショウタは何が何だか判らず、頭の中がぼうっとなった。
女の子の母親は、さっきまで女の子の尻を打っていたとは思えないような微笑みを浮かべ、ショウタの手を取るとショウタを立ち上がらせた。

(あ・・・・・・)

ショウタは自分もおしっこを漏らしていたことに気付き、青ざめた。
母親はショウタのベルトを外し、ジーンズを膝まで下げるとちゃぶ台に上半身を押し付ける。
(え?)
何が起きているのか判らずまごまごしているショウタの尻に、平手が飛んだ。

「聞いたのよ?娘から」

母親の声が背中からする。

「あなたも・・・・・お仕置きが必要なんだってね」


数十分後。
ようやく平手打ちから解放されたショウタは痛む尻をこらえ、女の子と二人横並びに正座をさせられ説教をされていた。
そしてぼんやり思った。
・・・・・そうだ・・・・・

高校生になった僕が可哀想だからじゃなく。
ずっと前から自分は親にこうして叱られることがなかった。
そして、恥ずかしいとは思いながらも、どこかでそれを期待していたのだと・・・・・

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